概要
「IoBインターフェース」では、さまざまなデバイスを活用して脳活動から思考や精神状態を抽出する技術を開発し、さらにそれらをアプリケーションとして社会実装することで、ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)技術の普及を目標とします。
具体的には、ヘッドフォンやイヤホンのようなガジェット型脳波センサーや、携帯電話のカメラ映像などを組み合わせて、日常環境のなかで思考や精神状態を短時間で抽出できるアルゴリズムを開発します。
これらを用いて、自分では意識できない日々の体調変化を見える化して自己調節を可能にするアプリケーションや、自分の意図が充分に外部表出できない状態や状況にある利用者の意思伝達を支援するアプリケーションを作成することで、BMI技術を社会に普及させることを目指します。
メンバー
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古屋 晋一FURUYA Shinichi
株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 シニアリサーチャー(シニアプログラムマネージャー)
本研究は、過剰なトレーニングに伴う疾患や準疾患に苦しむ音楽家の心身の状態のコンディショニングやメンテナンスを可能にするシステム開発と運用に取り組みます。モバイル型の脳・生体機能やスキルのセンシングシステムの開発とAI技術を融合させて、日常活動や職業活動を妨げない形での状態予測や異常検知、コンディショニング推薦を行い、音楽家のQOL向上の実現に挑戦します。さらに、得られた基盤技術を用いて、健常な音楽家の障害発症予防に寄与するシステムを開発し、安全・安心な文化的社会の実現を目指します。
- IoBインターフェース
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渡邊 克巳WATANABE Katsumi
早稲田大学 理工学術院 教授
本研究では、非接触表面情報からの心身状態の推定に必要となる科学的知見の蓄積と、身体表面に現れる顕在的・潜在的情報の活用に関する研究開発を行います。特に、非接触表面情報で解読可能な意図や精神状態の限界と射程を明確にし、脳情報と相補的に組み合わせることで、IoBインターフェースの性能の向上と日常環境での活用可能性の拡大を目指します。さらに、現場との連携によって、日常的な生活様式における効果的で実行可能なフィードバックのあり方を探り、使用者の特性や多様性を配慮した上での、知覚・認知・身体能力の拡張に向けた知的基盤と社会基盤を提案します。
- IoBインターフェース
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