Internet of Brains (IoB) は、2024年7月24日(水)から7月27日(土)までの4日間、福岡コンベンションセンターで開催されたNeuro2024の展示ブースに出展しました。
今回のブース出展では、2つのコーナーを設置しました。
- IoB全体の研究紹介コーナー
- ブレイン・テック ガイドブック / エビデンスブック紹介コーナー
この記事では、各コーナーでの出展の成果について報告します。
IoB全体の研究紹介コーナー
IoB全体のプロジェクト紹介コーナーでは、ポスター展示を用いて、IoBで実施されている研究開発の取り組みについて紹介しました。また、これまでIoBの公式YouTubeチャンネルで公開してきたいくつかの動画も展示しました。出展期間中、専門を問わず多くの方がブースを訪れ、IoB所属のサイエンスコミュニケーターへの質問や意見交換を行いました。
ブレイン・テック ガイドブック / エビデンスブック紹介コーナー
ブレイン・テック ガイドブック / エビデンスブックのコーナーでは、7月17日に公開された「ブレイン・テック ガイドブック vol.2」の紹介や、いくつかの問いを記載したボードを設置して、信頼できるニューロテック産業の共創に向けた、来場者からの意見収集も実施しました。
意見収集のボードでは、来場者から3つの問いに対して合計39個の意見が集まりました。
例えば、「ニューロテックの教科書に載せて欲しいこと」に対する回答として、「ニューロテックに関する法制度」、「ニューロテックの応用例および実現までのロードマップ」、「初学者でも分かる入門書」などが挙げられました。
また、「ニューロテックの指標や有効性について知りたいこと」としては、「数値化しづらいものの有効性をどのように評価するか」、「メンタルヘルスの管理、認知症やPTSDの治療などへの応用はできるのか」、「良いニューロテック企業と悪いニューロテック企業の見分け方」などの回答が寄せられました。
今回の出展では、IoBのブレイン・テック ガイドブック / エビデンスブック プロジェクトについて、多様な分野の学生や研究者、企業の方など多くの方々に関心を持っていただくことができました。来場者から集められた意見では、特に「手を出したいけど、どこから手を付ければよいか分からない」との声も多く見られました。今後、周辺領域の若手研究者や事業者からの参入増加による市場拡大を促進するような活動の重要性を再認識する機会となりました。
全体まとめ
展示ブースには、4日間の展示の内、1日目には武見氏、2日目には武見氏および小松氏、3日目には金井氏が滞在し、来場者の方々に対してプロジェクト内容を説明するなど、直接コミュニケーションを行いました。
Neuro2024には、日本人研究者だけでなく、様々な国や地域から多くの研究者の方々が参加しており、IoB展示ブースにも多くの外国人研究者の方々が立ち寄ってくださいました。日本だけでなく、世界の多くの研究者にIoBの研究開発を知っていただくことで、コラボレーションなどを通じてより多角的な研究開発を推進するとともに、多様な属性の方々との対話を通じてより良い研究のあり方を模索していきます。
今後もIoBでは、様々な形で実際に皆さんと対話を行う機会を設けることにより、本プロジェクトが推進している最新の活動についてご紹介するとともに、脳神経科学やニューロテックの今後の発展に向けてすべての皆さんと一緒に考えていける活動を展開していきます。
執筆:川原 瞳(株式会社アラヤ サイエンスコミュニケーター)、杉田 祐輔(株式会社アラヤ サイエンスコミュニケーター インターン)