東京大学大学院 情報学環 暦本 純一教授らのチームが国際学会Augmented Humans 2023にてポスター論文賞(Best Poster Honourable Mention賞)を受賞しました!
本研究では、ブレイン・コンピュータ・インタフェース(BCI)の新しいアプローチを模索しました。このアプローチは、聴覚的な音の方向を想起した際の脳波を解析し、複数の入力を可能にすることを目指しています。つまり、ある方向からくる音をイメージすることで、ユーザーが方向を入力できることが実現できないかを模索しました。このアプローチには、複数入力を可能にしつつ、ハンズフリーなインタラクションを実現することができるという利点があります。今回までの研究成果として、私たちは提案アプローチの基本的な実現可能性を探りました。具体的には、まず左右2方向からの音を聴取・想起する際の脳波信号を分類するために、時系列データ分類のための深層学習手法を適用し、テストにおいては最高で95%ほどの精度でユーザーの脳波から2方向を識別できることを示しました。この研究は、聴覚的なイメージを入力として脳波信号を得るため、参加者の動作や知覚を妨げず、ハンズフリーなインタラクションを実現する未来に近づくものです。
本研究成果は人間拡張という研究分野における著名な国際会議である、Augmented Humans (AHS) 2023の査読付きポスター論文(4ページ)として採択されたうえ、Best Poster Honourable Mention賞を受賞しました。
今後の研究にご期待ください!