BMI利用ガイドライン

ムーンショット目標1 研究開発プロジェクト
「身体的能力と知覚能力の拡張による身体の制約からの解放」における利益相反(COI)に関する指針

BMI利用ガイドライン作成委員会

1. COIとは

利益相反(conflict of interest:COI)とは、教育・研究に携わる専門家としての社会的責任と産学連携の活動に伴い生じる利益などが衝突・相反する状態のことをいいます。

COIは、特定の企業/団体との経済的関係、研究費取得などが関係する経済的COIと、学術的COI(研究活動や専門性等)などの経済的COI以外のCOI(以下、「アカデミックCOI」という。)に大別されます。また、個人的なCOIと同様に、BMI利用ガイドライン作成に関わるメンバーが所属する大学などの教育機関、学会などの学術組織の経済的COI やアカデミックCOIも、ガイドライン作成に影響を及ぼす可能性があります。
(参考:「Minds診療ガイドライン作成マニュアル2020」)

2.  COIの基本的な考え方と管理方法

ムーンショット型研究開発事業のムーンショット目標1の研究開発プロジェクトである「身体的能力と知覚能力の拡張による身体の制約からの解放」(プロジェクトマネージャー:金井良太、代表機関:株式会社国際電気通信基礎技術研究所)が研究開発の一環として設置する「BMI(Brain-Machine Interface)利用ガイドライン作成委員会」(以下、「本委員会」という。)では、COIを把握し、有する場合の対応を定めておくことこそが重要と考えます。

そのため、関係者のCOI状態を把握し、BMI利用ガイドライン作成における中立性と公明性が維持できるレビューグループ構成とするなどの対応により、適切にCOIをマネージメントします。これにより、BMI利用ガイドラインを適正な内容とし、社会におけるブレイン・テック利用の信頼獲得につなげます。

3. COIの取り扱い

本委員会では、関わるCOIを下記のように取り扱います。

・経済的COIのみならず、アカデミックCOIについても申告対象とし、把握する。
・BMI利用ガイドライン作成前に、COI管理方針をBMI利用ガイドライン作成委員会統括委員会で
 決定する。
・COI管理方針をBMI利用ガイドライン上に開示する。
・COIを有する場合の対応方法を事前に検討し、定める。
(参考:「Minds診療ガイドライン作成マニュアル2020」)

4. COI申告対象となる者と活動

以下の対象者は、就任からさかのぼる3年間における COIの有無を明らかにする義務があります。毎年、前年1年間におけるCOIの有無について、下記に定める基準を超えるCOIが存在する場合には、COIに関する自己申告書を提出していただきます。また、以前に自己申告した内容に誤りがあると判明した場合には、事務局に届け出のうえ、速やかに修正申告を行う義務を有します。

1)申告対象者

・BMI利用ガイドライン作成委員会統括委員
・BMI利用ガイドライン作成グループ委員
・システマティックレビューチームのメンバー
・事務局構成員、外部評価委員
・上記の家族(配偶者と一親等の親族)

2)申告基準

【経済的COI】
①研究に関連する企業・法人組織や営利を目的とした団体の役員、顧問職の報酬額:
 1つの企業・組織・団体から年間100万円以上のもの
②株式の利益:
 1つの企業について、1年間の株式による利益(配当、売却益の総和)が100万円以上のもの、あるいは
 当該全株式の5%以上を所有するもの
③特許権使用料:
 企業・組織・団体からの、1つの特許権使用料が年間100 万円以上のもの
④日当(謝金や講演料など):
 1つの企業・団体からの年間合計50万円以上のもの
⑤原稿料:
 1つの企業・組織・団体から年間合計50万円以上のもの
⑥研究費・助成金など:
 1つの企業または営利を目的とする法人組織や団体から医療・ヘルスケアの研究(受託研究、共同研究、
 臨床試験など)に対して申告者が実質的に使途を決定し得る研究費で、実際に割り当てられた額が
 年間100万円以上のもの
⑦奨学(奨励)寄附など:
 1つの企業・組織・団体から、申告者個人または申告者が所属する講座・分野または研究室に対して、
 申告者が実質的に使途を決定し得る寄附金の総額が年間100万円以上のもの
⑧企業などが提供する寄附講座:
 所属している場合のみ申告
⑨その他(旅費、贈答品などの受領など):
 1つの企業・組織・団体から年間5万円以上のもの

【アカデミックCOI】
①担当するソーシャルクエスチョン(SQ)のシステマティックレビューに自らの学術論文を
 引用している。
②他の委員と親族関係にある。
③  他の委員と密接な師弟関係あるいは直接的な雇用関係にある。
④所属する大学、国立研究開発法人等の研究機関における同一の学科・専攻等または同一の企業で、
 企業または営利を目的とする法人組織や団体がBMI関連の寄附講座を開講している。
⑤所属する大学、国立研究開発法人等の研究機関における同一の学科・専攻等または同一の企業で、
 1つの企業または営利を目的とする法人組織や団体から医療・ヘルスケアの研究(受託研究、共同研究、
 臨床試験等)費を受けている。
 ※基準:実際に割り当てられた額が年間100万円以上のもの。
⑥上記に当てはまらないが、利害関係が想定される事象がある。

※上記でいう「同一の学科・専攻等」とは、最小の研究単位である研究室、または研究チーム等よりも
1つ上のまとまりを指します。

令和3年8月30日一部改訂

5. 本件に関するお問い合わせ先

BMI利用ガイドライン作成委員会 事務局
E-mail:info_guideline@brains.link

【趣意書】BMI利用ガイドライン作成委員会の設立と活動開始のお知らせ

金井 良太

ムーンショット型研究開発事業「身体的能力と知覚能力の拡張による身体の制約からの解放」PM

第1版 2021年7月30日

「ブレイン・テック」と呼ばれる脳をうたったヘルスケアは、2025年には5.2億米ドルに成長する新興市場です。快適な睡眠、効率的な学習、気分の浮き沈みの緩和、ストレス管理など、ブレイン・テックは今後、一般生活者にとって身近なものとなり、利用機会が増えていくと予想されます。

その一方でブレイン・テックは発展途上の市場のため、「どのような人に、どれくらい効くのか?」(有効性)ということや、「副作用はないのか?」(安全性)といったことに関する、科学的なエビデンスが不足していることも否めません。

そこで、今の科学で分かっていることを理解しやすくまとめ、そのエビデンスに基づいた利用指針を示すために、このたび、ムーンショットプロジェクト「身体的能力と知覚能力の拡張による身体の制約からの解放」では、ブレイン・マシン・インターフェース(Brain-Machine Interface: BMI)利用ガイドライン作成委員会を設置し、活動を開始したことをお知らせします。

こうした取り組みは、消費者に対してブレイン・テックの適正な利用を促すだけでなく、ブレイン・テックのメーカーや科学者に対しても、適正な開発とエビデンス構築を促すことにつながります。

ブレイン・テックが社会から支持され、共に歩む存在として認められるために、「BMI利用ガイドライン」の策定を通じて、社会におけるブレイン・テック利用の信頼獲得を実現します。

 

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